[一歩踏み出した先は、最果ての無い無限の宇宙空間。"船"の"外"だ。ソマリの顔を確認し、体中に笑いが溢れた。混沌とした真っ暗闇の中。船外をふわり、ふわりと、闊歩する。 「ありがとう。」真空は震動を伝えない。だから声として伝わることはないのだけれど。酷く嬉しそうに笑って、そう口を動かした。目からあふれる涙が、落ちる端から凍って宇宙空間を漂う。]