[隣から剣呑な気配があったかもしれないが、ここで騒がないよな?という無言の圧力で押し切り。
剣呑になりそうな雰囲気も束の間。
程なくして料理が運ばれて来れば、出汁しょうゆやポン酢のいい香りに誘われて、意識は完全にたこ焼きへと。>>218]
いただきます。
[両手を合わせ、爪楊枝をたこ焼きに挿す。
中身もたっぷり、という球体を慎重に持ち上げて口に運び広がるホクホクの生地とタコの弾力とに笑みが零れる。]
んー美味いな!
[次はチーズを、と手を伸ばそうとして。
隣でころころと落ちるたこ焼きの生地と格闘している姿を見れば、ぷ、と右の方に顔を背けて噴き出した。
自分は悠々とたこ焼きを摘みながら。幾度目かのチャレンジを繰り返した後、今度はきょろきょろしているかと思えば。
ぶほ、と今度は別の意味で噴き出しそうになった。]