ウェルがそこまで考えていたなら、もう隠しても無駄だと思うから言うね。
僕は、──たとえば今日セルがどちらからも告発されなかった場合、もしくはスキャン能力者を隠したままでいて、誰からも告発が無かった場合。
そのよくわからない能力者だと言ったひとのどちらかを、謹慎先に選ぶつもりでいた。
[声が詰まりそうになるけれど、視線は外さない。それが己なりの礼儀のようなものだった。]
だから、そっちに先に出てきてほしいと言った。
今の話を聞いて。もしかして、ウェルはそこまでわかっていたのかな……って思ったよ。
[言い終えても、そのまま感慨深げにじっとウェルシュを*見つめていた*]