弾かれた!?[その切っ先が急所を狙ったことは、『深淵』にも気付かれたか。 翼を一打ちし舞い上がった竜は、眼下の二人へ向け大きく口を開く。 その喉奥が煌々と光っていた] いけない! ミリアム、避けて!![助けに戻る余裕はない。 相棒に向けて叫びながら、自分は、敢えて前方へ踏み切った。 ミリアムに強化された脚が、体を包む水の加護が、竜の吐息を一瞬突っ切るだけの力をくれると信じた]