―― 回想・8年前のミリカ村 ――
[期待に胸を膨らませているキアラ(>>201)とは裏腹に、こちらは内心ではもやもやとした想いを抱えていた。
今までずっと一緒でまるで兄妹のように過ごしてきた相手。
何時か戻って来ると、そう思っていても寂しいものは寂しい。
だからほんの少しだけ仏頂面で。]
…うん、喜ぶと思うよ。
ジャムより干した方が長持ちすると思うけど、でもそんな時間ないんだっけ。
お土産なんかいらない、なんかおもしろい話し仕入れてこいよな。
おれはさ、キアラが帰って来るまでに獲物捌けるようになってるからさ。
だから、キアラが帰ってきたらおれがとった肉ご馳走してやるよ。
[寂しいなんて口に出すには少しだけ大きくて。
楽しんでこいなんて言うにはまだ子供で。
そんな微妙な年頃だったから、もしかしたらキアラから見ると随分と不機嫌に見えたかもしれない*]