― 地下礼拝堂 ―
[ 瞬きをして、男は何を言いかけたのだろう>>223、と考える。 ]
どうやってここにって?
私、これでもクルースニクの一員なのよ。
皆と一緒に、白い馬で来たわ。
[ 質問内容を誤認してそう答えた。
年齢より下に見られてるとも、妹の影を重ねられているとも知らないままに。 ]
シメオンは生きてるの?
生きてる人も、こんなふうに心だけになってさまようこともあるのね?
[ もう一度男の死体……いや、彼が言う事が本当ならば眠ってるだけなのか、それを見てから やっと男の正体に思い至った。 ]
あなた、吸血鬼なのね。