[ 伝えた言葉は、嘘偽りの無い正直な気持ち。けれどそれを、ガートルードがすぐに受け入れてくれるかどうかは判らないと、ディークは思っていた。彼女の出自やそれにまつわる周囲の心無い者達の仕打ちは、ディークの耳にも目にも入っていたから。それが彼女を頑にしていることも知っていた ]………[ だから、沈黙の続く間、答えを求める事も無く、ただ宥めるように彼女の肩を抱いて待ち続ける。返る答えが自分の望むものでなくても、想いは変わらない、と、伝えるために ]