それには、まず、どこの国とも行き来ができるように、友誼を結べるように状態を整えなきゃなりませんが。それが叶った暁には。…海の向こうへ、ご案内しますよ。海と船、お好きだったでしょう。海を渡る船を造れるくらいの財力はありますから、あちらへ話し会いに渡るときには、乗っていくといい。交渉の必要があるでしょうから。外務大臣のご子息も、一緒に、乗せて行きましょうか。[白い帆を一杯に広げて、──青い海をいくそのときには、新しい技術で走る船だろうか。]