[そこで男は小さく笑う]
ソマリ・フル・アレイゼルが、お前達に賭けたのは、お前達が彼に認めさせるだけの強さを示したからだろうと俺は思う。武力ではなく、心の強さをな。
だが、多くの貴族がアレイゼル卿の激に応じ、お前達の元に、これ程の民が集まったのは、ベルサリス学館があったからこそだ。
[貴族の子弟も、市井の民も分け隔てなく受け入れ、育てた学館の、いわば、クロード達の同窓の士が、広く深く、ナミュールの地に広がり、根をはったおかげだと]
そして、巫女姫に従い、守ろうと尽くす者の強さも、同じ根から生まれている。
巫女姫その人すらもな。
[知っているだろう?と向ける視線はどこか悪戯めいていた//]