─ その日の午後 ─[ それはいつ頃の事だったろう 王宮内での騒ぎは一旦落ち着いたうえで 軍部は一同、招集を掛けられた 上官から伝わったのは 「ウェルシュ王子を王とする文書の存在」 「真偽については現在確認中」 その2つのみ。 結局それ以上を下層部が知ることはなく 王の死因や、街で騒がれている暗殺の真実も 勿論、知る手立てはない。 唄声を持つわけでもないただの小鳥は 鳴り渡る鐘に泣くことしかできない。 ]