―歩き始めた少し後―
[てくてく、兎を抱えていざ階段へ。
そんな折だったか。星に歩みを止められジルの方を見ろといわれたのは。
くるり、振り返りそこを見ればジルくんと探していたお兄さんの姿>>218]
『挨拶、しにいかないの?』
……私、シメオンお兄さんに一杯迷惑かけたもん。
だから、お話していいのかわからないよ。
[そんな罪悪感から話しに行くことを戸惑って。
じーっと壁からそっちを覗くだけ。
ネコミミフードがはみ出ていて誰かが居ることはバレバレだったけど。]
私の変わりに、お兄ちゃんが挨拶しにいってよ。
『なんで俺が!?俺、あの人と接点何もないんだけど。』
[思わず声を荒げた兄に対して静かにして!と頬をつねった**]