[戦う息子の背中から、片時も離すまいと注ぐ瞳が、血脈の如く城を巡る茨の鼓動が鎮まる気配に、ふわりと瞠る>>266まさか、と必死で打ち消そうとする恐れを、喪失に吠える慟哭が、事実だとはっきりと知らせ>>27] ――……いや、……嫌よ、ギィ様、 そんなの、……いや……っ[駄々を捏ねる子供のような声音ばかり、震える唇は溢す。彼の前ではずっと、幼く素直な娘のままで居ていい気がしていた。優しい手に花冠を授けてもらう子供のような気持ちで]