― たこ朗 ―[得られた了承に、大きなタコの描かれた店内へと。>>216座敷に通されたが、腕が離れない都合上隣に座る他なく。>>217炉が開いたメニューを覗きこめば、こめかみを金色が掠めてまたくすぐったさに微かに喉を震わせる。]決められないなら、両方頼んだらいいだろ。俺も食いたいし。[店内に漂う香りと音に空腹が煽られる。何か思いついたのか、携帯を弄る横で水の入ったグラスを傾けてメニューを眺めてしばらく。メールでもうってるのかと思えば、見せられたのは携帯クーポン。]