…俺はそんなに早く登れなかったからな。[三人で登る事もあったが、どちらかというと先に登っていて、上から声をかけるとそれを見た二人が競い合って登ってくるといった思い出があった。]…モーリッツ爺さんも早い所弔ってやらないと、な。[俺たちが馬鹿をやっていた時、爺さんはいつも悪い事は叱ってくれた。表情と言葉から彼らは読み取ってくれるだろうか。]そろそろ戻ろう。[会話が止まれば、そう促す。ゲルトの処置も手打ちで証拠となりそうなものも見つからない以上、ここに長居は無用だ。]