[今、砦から州都へ向けて進発するにあたり、考えるべきはウエストマールの王国方面から来るだろう敵への対処だった。
王国の兵が介入してくることは、まだあまり考えていない。
だが、来る、と確信する相手は、近いうちにやってくるはずだ。
州都へ到達するまでの間に背後を突かれるのは厳しい。
砦の守りに500名の戦力を割くとして、誰を将に据えるか。
思案を巡らせる前に、チャールズの言葉>>223が耳に入った。]
任せる。
[間を置かず、短く答える。
己の背を任せられる相手など、そうそういない。
部隊を預けるとなれば、なおさらだ。
彼以上の適任など、考えつかなかった。]