それに、何処と無く似ていて…さ。『ほう、誰と? と聞いてやらんでもない。』有峰くんと、言ったかな。確か。3年ほど前の事だけど…ねぇ。[記憶の糸を辿り寄せようとしたとき、強風が吹く。中断された思考を再開することなく、首の後ろを困ったように掻いた。] ……フリード、だっけ? きみ、あまり遠くには行けないって話だけど、あの辺りもダメ?[あの辺り――と、視線だけで示したのは特別室の壁近く。]