[夕刻、“客”とその息子が帰った後。父は“客”との縁をぽつりぽつりと語った。父はコリルス出身ではない。もとはコリルスより南方に小さいながらも領地を持つ貴族の出で、いずれその領地を治める人物になる“はずだった”。しかしその地位を捨て20数年前、母とともにコリルスへ流れ着いた。レーゲンシャウアーという、母の姓を共に名乗り]…………はっ、まさか、 これが「かけおち」!?「まあ似たようなモンだな。縁談蹴ったんだし」