[小さな台の上に、少年がひとり寝かされている。王国の将に、よく似た少年だ。枷は無かったが、無数のチューブが肌の下に潜り込んでいた。透明なチューブの中には赤い液体が通っており、複雑な模様を描きながら壁や床を這っている。さらに先には、同じようにチューブで繋がれた巨狼と巨大蜘蛛の姿があった。いずれは混ぜ合わせてひとつの存在にしようと魔王が考えていたものたち。今はどれも、ただ眠っている。]*