人狼物語−薔薇の下国

68 Es2nd― 緋の世界に滲む月 ―


狩猟師 ギィ

― 地下倉庫 ―
[手にした長銃のメンテナンスを行いながら
様々な情報をイドから拾い上げる。
同胞達の繋がりが、絆が、複雑に絡んでは失われ、
自分にはなにもなかったのだと、改めて思い知らされた。

ほんの少しだけ、感傷的になっていたかもしれない。
その瞬間――倉庫の扉が破壊的な音色で開かれた]

 ――カレルか。

[彼へ放ったイドの言葉が気に入らなかったのか、
或いは。
それでも、起き上がる為の原動力になったのならばそれで良い、
ぼんやりと考えながら、「どうした?」とばかり首を傾いで]

 そうだ。鑑定師はブランとルージュの「道具」だな。

[否定はしない。実際、そんなようなものだろう。
ブランもルージュも、彼等を品評し、どちらが真だの偽だの、彼等の気持ちも考えず推理に没頭する。そして自分もその一人でしか無い。]

(227) 2013/10/07(Mon) 00:56:21

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