[随分と時間が掛かった。新たな宿主は自分を恐れながらもかつての宿主と重ね、共にあろうとしたから。だがそれも、これまでだ。この体躯は完全に手に入れる事ができた。今なら、頭のてっぺんから足先に至るまで全て思い通りに動かす事ができる。] なのに、どうして。[彼に声を掛けた少女>>214は、その言葉の意味をどう受け取っただろうか。最後の一歩、取れない心のつっかえ。こんなにも嬉しいはずなのに。]