人狼物語−薔薇の下国

497 堕天の服従試験


邪眼の怪物 クレメンス

[最早、己の末端、なにひとつに至るまで彼のものであった。
 彼が好きに扱える、彼の所有物であった。

 自身の所有権が自らにないのは落ち着かないが、引き換えに、過ぎるほどのものを己は手に入れた。―――― 彼だ。>>211

 カレルレン、その眼差しに至るまで私の財よ。
 君こそ、自覚せよ。自由は無く、天は無く、神の恩寵は無い。

 在るのは君の主たる私だけ。

[言い聞かせるよう紡いでも、どうしても声が甘くなる。
 声だけでなく、咽喉の奥にまで甘味が溜まる。
 
 夜に咲く、ネロリの香のようだ。>>212

(227) 2018/03/26(Mon) 22:43:43

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