[触れた先、光の繭からは不思議な波動を感じる。 それは救世主のなせる奇跡。 天の加護と儚い命の輝きと、それらを撚り合わせて紡ぐ、 天使には為し得ない、彼だけの奇跡だ。] ……────、待っている。[微かに唇が動いた。 そうして繭から手を離して立ち上がり、背後へと視線を流す。] ……… 祈りを。