[自分で聞けばいいのに、と言い掛けて噤み、
ぺきっと音を立てて野苺を毟る。]
ま、分からないわけじゃないけど
……うーん………
[森のクマことマーティンを見事仲間の一員として引き入れたディーンの話はある意味伝説となり、ヴィダンの民の間でも酒飲み話に用いられるほど有名になっていた。
大真面目な冗談のように語られる覇気なる単語は良く分からなかったけれども、
ディーンの備える力のようなものならば実感として得ていたから、
サシャが興味を持つのは当然のことと思えた。 ]
どーしようかな。
[が、しかし、エドルファスは渋ってみせた。
口元に手を当てて、眉間に皺寄せて。]