[よく眠れもせず、かといって寝不足には遠い。
中途半端な倦怠感を持て余し、欠伸を噛み殺した。
昨夜の記憶は風呂場でお湯に浸かって以降曖昧だ。
気付けば一時間過ぎていたなんてことは日常茶飯事。
疲れが溜まっている時は朝になるまで意識が飛んだことすらある。
今回も類似した事故が起きたようだったが、
一人で戻って来たのかそれとも誰かに運ばれたのか。
……運ばれたとしたら、一体誰がやったのやら。
大河だとしたのなら礼を言うべきだとは思っていても、
それを確認する手立ても直接聞くと言うことも出来ず。
小さく息をついた微かな音に、ぴくりと肩を揺らした。>>192]