簡単にクレーターを量産出来るなら、恐らく俺達はもう、この世に居ない。
あの攻城兵器は、恐らく莫大な魔力か贄を必要としていると、俺は踏んでる。
だから、まだ、勝機はある。
俺は...人間は、まだ、諦めてはいない。
[ 強く金の瞳が輝く ]
ディーク、お前がレオヴィルの王族に、もう何の期待も関わりも持ちたく無いと言うなら、それは仕方の無い事と諦めよう。
だが、人を...人として生きる事を諦めないでくれ。きっと、姉上も、それを望んでる...というのは、狡い言い方かな。
[ くす、と笑って、男は漸く、剣を抜いた ]