[母譲りの薄黒い肌に、赤みが混ざり小麦色になった頃、突然弟に軍人になった理由を尋ねられた。]…………内緒。[問われた後、弟からつい目を逸らしたのは羞恥の為。結局内緒のまま押し通したが、「姉さんの船を造る」と言われた時には目を大きく開いて。]……ありがとう。[心の底から嬉しそうに、微笑んだ。ただ礼を口にするより早く、船の話に戻った時には苦笑に変わってしまったが。]