― パメラへのお土産 ―
そうか、赤だな。分かった、覚えとく。
[パメラの好きな色は赤>>198。この情報を得たときはとても嬉しくて、パメラと目線の高さを合わせて、力強く頷いた。
男や男の父親の髪のようなとの例えに、一瞬ん?と引っ掛かりを覚えたが。その理由については、深く考えてない。お土産を探すとき、色の目安がつけやすくて気楽だ程度くらいにしか。
半年前に1ヶ月程度の旅に出たとき、その機会は訪れた。
旅先で見事なルビーがはめられた髪飾りを発見して、これこそパメラに相応しいと喜んだものの。手持ちの銭では手付金にもならず、悔し涙を飲む羽目になった。]
ごめん、パメラ。おにいちゃん甲斐性なしだから、これで精一杯だ。
[仕方ないので、有り金はたいて入手した赤いガラスの小物入れを馬鹿正直に事情を明かして差し出した。
尤も、寂しがっているパメラのために旅心を我慢して村に留まるとか、闇をまとう呟き>>188をさせないよう昼の酒をきっぱり断つとか。そっちの方が余程甲斐性を示せるに違いない。*]