諸外国の偵察から戻られたばかりなのに、随分と仕事熱心ね。 お身体を壊されないといいけど。[なんて言いながら、腹の中では”やりにくいな”などと考える。王子の評価が高いと、他国からの侵略者は、この国の者から見て”悪者”になってしまう。出来れば悪政の限りを尽くし、救世主としてわが主を迎えられればいいのに] …なんて、難しいかしらね。[沈黙の間に考えていたことは、同僚には伝わっていない。何が難しいの?と聞かれて”何でもないよ”、と明るく返す]