― 宿屋・受付前>>215>>216>>217エレオノーレ ―
[エレオノーレが小さく頷いてソファーに座ったので。受付の奥から紅茶の入ったティーカップとトレーを持ってきて、そっと彼女に渡す。
そういえば洞窟内やテントの中で、よくこうやって飲み物を彼女に渡していたな、と。緩やかな過去を少し思い出せば、彼女を見る目も穏やかなものだっただろう。]
カップも熱いから、気を付けてくださいね。
[投げかける言葉も、あの頃と同じままに。
さて、どう謝ろうかとソファーに腰を掛けた瞬間。
彼女の口が開かれ”ごめんなさい”と。]
…エ、エレオ………?
[まさか先に謝罪の言葉を聞かされるとは思いもよらず。
目をパチクリさせながら、続く彼女の言葉に耳を傾けた。謝罪と、お礼。聞き終えて思う処はあったが、頭の中で考えるより伝えよう。今、目の前で。]