[ 大好きよ、と。>>201 名を呼ばれ、微笑みが返る。 答えを期待していたものだったかは、わからない。 けれど、学者は――去りゆく彼女に向けて、呟く。 背中越しでは見えないだろう泣き笑いのような表情を浮かべて。 ] ――――――…僕も、大好きだったよ。[ 君のことが。 小さな声は言葉に成りきらずに 金色の後ろ姿のなくなった通路の中に浮かんでは消えていった。* ]