― 公国本隊近く ―ったく、人の顔に絵を描きやがって……。[頬の傷を拭って低く零すと、兵になんですかという顔をされた。何でもないと首を横に振って、簡単に押さえた傷に指を触れる。タイミングが合っていたから、当たった>>201そしてタイミングが合っていたから、避けられた───]兎は撃てなかった癖に。[ぼやくと、また変な目で見られた。なんでもないと片手を振る]