[無論、魔の視線は有象無象の戦いなどに向いていない。己を侮辱したものを引き裂き、魂までも砕いてやろう、と術士に狙いを定めていた。ゆえに、湧き出す端から魔物を狩る天使>>196 に目を向けることもなく、驚愕して固まる人間などもとより眼中にない。>>197] 命喰らうは我が右手なり[言葉による意識の集中までして魔力を練り上げ、拳打ち振るったその瞬間、飛来した光の矢>>202 が放たれた直後の衝撃波とまともにぶつかり、小さな爆発さえ伴って消滅した。]