― 決起流布後/カトワール南の森 ―
[『語り継ぐ者』の一族は命を全うすべく各地へと走った。
種が広まるにつれて呼応するものも増え、任を帯びた者は命じられた通りにそれらを連れてカトワール南の森へと集まり出す。
中には街や村に残り守護することを選んだ者もあり、押し寄せる魔>>106を必死に食い止めたりもした。
ただ、戦える者の義勇軍への参戦が街や村の戦力の低下に繋がり、被害が増える原因にもなっている]
遅くなったね、首尾はどうだい。
[王都脱出後、一度身を隠し傷の手当てをして、男は合流場所であるカトワール南の森へと現れた。
合流までには数日かかっており、森には呼応した者達がそれなりの数揃っていた]
……そうか、何人かは手にかかったか。
[まだ合流出来ていない一族の者も居るが、その他に消息を絶った者が居る>>202ことを聞く。
予測をしていたことではあったが、男の眉が分かりやすく下がった]