人狼物語−薔薇の下国

381 四君子繚乱


闇桜の魔 蒼月 フィオン

……いつだったか、そなたに言うたな。
『容易く手折れてしまう枝は、花も儚きもの。』と。

容易く……それこそ、力に触れるだけで折れてしまう、そんな枝に咲く儚い従華はなばかり、長く見てきた。
……それ故、俺は自らと共に咲ける花などありはしない、と。
ずっと、諦めておったのだが、な。

ある所には、あるものであったよ。

[く、と笑う声は翳りの一切ない、楽し気なもの。
語る花、が誰の事をさしているのかは、口にはしない。
けれど、言わずとも伝わるだろう、と思うからそこには触れず]

おかげで、生ある限り、退屈とは無縁になれそうだ、と。
そなたには、伝えておこうと思うてな。

[笑いながら、金の花弁を浮かべる手を握る。
花弁はふわりと散って、生み出されるのは扇。
薄紅の扇の上にはいつからか、金で桜の紋様が描かれていた。*]

(225) 2015/10/15(Thu) 00:55:14 (tasuku)

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