……本当よ。 ソールは“狼の呪い”にかかった、 ……“人狼” だった。 わたしを、殺そうとした…いえ、殺したの。 [助かったのは、契約をしていた奴隷のおかげ…。ローがル・ウルタールの奴隷の文化にまで知識を有する>>1:282とは知り得ないものの、そう説明する。色褪せない血色の悪夢が、胸奥を鋭い爪で抉られるような痛みと共に、じわりと脳裡に拡がる。常のくせで、お守り代わりのローに貰った鏃を、微かに震える右手で、服の上からぎゅっと握りしめて堪えた**]