― 地下墓地 ―[転がり込んだ場所は、だいぶ古い区画のようだった。忘れられた石棺が、崩れかけた壁のくぼみに並んでいる。すぐ傍には、壊れた棺桶から落ちてきたのか、しゃれこうべがひとつ転がっていた。なんとかしないと自分もそのうちこいつと並んで骸骨だなー、なんて思いながらも、動くことができずにいる。せめて止血…と思えど、未だに手足に絡んだ縄すら完全にはほどけていなかった。**]