―『世界軸』上層・影の広間 ―
グォオオオオ!!
[ 逆鱗を撃たれ、さらに額をリミッター解除した銃弾に撃ち抜かれた深紫の龍は、大きく顎を開いて咆哮をあげる。
最後の力を振り絞り、自らに致命傷を与えた小さな獣人に迫ろうとした、その顎は、しかし、開いたまま閉じられる事は無かった ]
観念しろ、と...
[ ぼこり、と、円錐状の硬い岩が龍の胴を突き破り、貫いて ]
言っただろう!
[ その岩がひび割れ崩れた後には、槍を突上げた男の姿が現れる。
『雲翳』の下敷きになろうとした瞬間に自らを岩で覆い、その岩と槍を一体として龍の腹を刺し貫いたのだった ]