[ 思い出せば胸の底が小さく波立つような
懐かしい記憶の一部。…あれは確かに恋だった。
"ロウ"と独特のイントネーションが耳を衝く度
むず痒いような照れくさいような気分になったのも。
彼女の柔らかな手で髪を撫でられるのも。
ただ話しているだけでさえ、幸せだと思ったのも。
全てが、あの砂漠の遺跡から始まった初恋だった。 ]
[ そんな過去の感情さえも
丸々黒い小箱に閉じ込めて、 ]
[ 彼女の兄に託して、
二度と、彼女のことは忘れてしまおうと。>>4:179 ]