[……――自分は、きっと、ソマーリュを…兄さんを傷つけた。
幼い日の自分が抱いた思いは、きっと、どちらも嘘ではなかった。
けれど、彼に伝えた言葉は、歪んでしまった後のものだけだ。
そうして、先生も巻き込んで、傷を負わせてしまった。
自分は悉く、誰かを護る事に向いて居ないらしい。
壊し傷つけるばかりだ。あの頃も、そして今も、変わらず、ずっと…そしてきっと、これからも…]
[じわり、滲んだ涙が重たい瞼が伏せると同時、頬を伝った。
青臭く汚したベッドの片付けも、心の整理も、
なにもかも投げ出して、深い眠りの淵へと落ちて行き――…**]