[ 身近に大切な人が居れば殺してしまうから。
自覚してからは意図的に人と距離を置いて生きてきた。
嘗て船で出逢った少女>>2:250に別れを告げず、
黙って船を降りたのもそういった理由からで。
"また明日"
嘘を吐くときの顔で笑って。
永遠に別れるつもりで船を降りた。
――そして。
砂漠の星で出逢った少女とも、二度と。
再会を果たすつもりは無かった。
大切だと思うのに変わりはなかった。
それでも――、"恋"は気付けば過去のことになっていた。 ]