― サクソー川/橋の北西付近 ―
[ 肩に食い込んだ刃の痛み顔を顰めながらも、彼は目を閉じはしなかった。
エドルファスの心臓を貫いた剣に重みがかかるのを感じながら腕を引けば、溢れる血潮が肩までも濡らす ]
は......
[ いつの間にか詰めていた息が肺から吐き出される。
肩に食い込んだ剣から力を失ったエドルファスの手が離れ、剣と共に墜ちようとする身体に、血塗れた手を伸ばしたが、支えることは叶わない ]
エディ...!
[ 後追うように、地にがくりと膝をつき、届かなかった手を拳の形に握りしめた ]
光は...決して消えない...
[ 無意識に零れた小さな声が、命消えゆくエドルファスの耳に届いたかは判らない ]