……俺、は。
[似ていると評された所以。>>195
聞かされたそれに、掠れた呟きがひとつ、落ちる]
俺の、父と、姉は。
……王都陥落の混乱の中で、人を、護ろうとして。
……その、護った連中に、殺されました。
[肩の毛玉の対に残されていた、記憶。
今まで誰にも話した事のないそれを、ぽつり、漏らして]
俺は……ただ護られる事を望むもののために、力を使いたくは、ない。
それが、一族の在り方と言われ続けてきたけれど。
それが、正しいとは、どうしても、思えない。
[そこにある感情を憎悪とまで言えるかどうかは、まだ、自分の中で整理はついていないけれど。
ただ庇護を求めるものとは相容れぬ思考がある、とは伝わるか]