ああ、全く残念だ。テメェの悪運に感謝するんだな。
[ディーター>>170の憎まれ口にそう吐き捨てると、紅茶を手に取り席で少し休憩を取る。
これからどうするか――どうすべきなのか。思考を巡らせていると、
引き止めるまもなく彼>>173がさっさと宿を出て行こうとするのが見える。]
――おい、
[声をかけようとするも、ディーターが扉を開けた途端に強い風が舞い込む。
慌ててドアを閉めるのを見ると何やってんだ馬鹿、と呆れた顔を向け、小声で罵った。
部屋の隅に座り込んでくだをまく悪友のことは取り敢えず放置する。
どうやら本格的に宿から出られなくなったようだ、とため息をついた]