― 城館の日々で ―[小さな獣の気配>>210に、中庭で爪研ぎに勤しんでいた山猫が顔を上げた] …[にゃあ、の形に口を開いて、人の耳には響かない高さの鳴き声を向ける] (イッパイアッテナ。元気そうだ)[あれから、この血兄弟と初めて顔を合わせたのはいつだったか。名前はこれで定着してしまった。猫に化身すると知られた時の表情は、たぶん10年は忘れられない*]