人狼物語−薔薇の下国

525 ルー・ガルー戦記 11 〜カーマルグ半島帰属戦〜


王国軍参謀 ギィ

[ 残った組は、当初の予定どおり、うるさくゼファー兵につきまとう。
たいした打撃は与えられなくとも、石を投げ、縄をかけて転ばせようとし、挑発を繰り返し、稀に隊列から引き剥がすことに成功したならば、寄ってたかって押さえ込み、防具の薄い膝裏や踵をナイフで刺して腱を断つ。主に狩人や畜産業の者がその役目を担った。
可能ならば首を狙ったが、それが無理でも、歩けなくすることで敵の手数は減らせる、そういう考えである。

反面、ゼファー兵の投げ槍や鉄剣を躱しきれず、命を落とす者も少なくはない。
重装備でありながら、ゼファー兵の鍛え抜かれた肉体は易々とこちらの予測を超えて猛威を振るう。
天秤は、傾きつつあった。

この局面に、隊長クラスはいても、有能な将がいないというのも、集約力と臨機応変さという点で、王国兵たちの動きを凡庸なものに留めている。
それでも、ミツバチたちは巣を守るのに必死だ。*]

(222) 2019/11/03(Sun) 16:44:32

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