いいよ。
わたしの名前は、ゾフィヤ。
[それだけ告げて、ふと右手で空中を差した。
ほどなくして名乗りを上げてくれた女性の頭上に幾枚もの橙色の羽根が舞い降りた。
それが触れたなら、彼女にとっては懐かしい過去の記録――
黒髪の少年との手合わせの光景を映しては消えていっただろう]
戦ってる時に……見たんだ。
貴女にとってはかけがえのない思い出なんだよね?
だから……返すよ。
手放さないで……だからといって枷にもしないようにね。
[経緯はどうあれ過去を勝手に見たことには違いないので、
申し訳なさそうな笑みを浮かべながら告げるも、
傍でやりとりするヴェルたちの様子を見ていれば、>>208
自然と表情はほどけていった*]