[左右に並ぶ重々しく着飾ったドールから告げられる言葉。
『王子の心臓を抉り出し、勝者の血を垂らしてください』
『さすれば、貴方の願いは一つだけ叶うでしょう』
自然眉が釣り上がる]
ふ…ざけるな!
これが…王子の願いか!!
「吸血種の血を傷口に受けると、その者も吸血種になる」
こんな方法で、王子は自分の願いを叶えるつもりなのか!
[激昂する。王子の願い…吸血種に焦がれて、自らを吸血種にするための計画の数々。その中で翻弄される日々に…例え自分の因子が目覚めても、決して王子を吸血種になどするものか…と思い続けていた]