― 帝国軍前進拠点 ―
[思いを巡らせながらウェルシュの背を見ていたら、
視線に気付いたか、彼が振り返る。>>46
一瞬、そのまま回れ右しそうになったが、踏みとどまった。]
ウェルシュも、こっちの配備になったんだな。
─── 一緒に戦えて、嬉しい。
[やや崩れた態度で伝えるのは、紛れもない本心だった。
敵として戦場で会わずに済む、という意味で。]
お互い無事だったら、いつかゆっくり話でもしたいな。
部屋にお菓子でも持ち込んで、夜通しさ、 …
[願望を口にして、ほろ苦く笑む。
それからゆっくりと敬礼し、もしかしたらもう少し言葉を交したあと、背を向けて立ち去った**]