......魔王と、あの声の主が互いに潰しあってくれるなら、好都合と言えなくもないが。
[ だが、と、アルフレッドは黒曜の瞳を再び天に向ける ]
あの黄金の槍ひとつに籠っていた力すら、魔王がクロートを撃とうとした魔力に拮抗していた。
[ そのどちらもを間近に受けたからこそ、測ることが出来た事実。
魔の王の一撃と同格の力を大量に降らせる程の相手......魔王の本気が未だ発揮されていなかったとしても、易々と倒せるものではないだろうとの予測は容易い ]
それに...一刻も早く、あれを止めなければ、犠牲は増えるばかりだろう。
[ 言葉にしてから、小さく肩を竦める。どうするか、など、問う前から決まっているようなものだ ]