― 広間 ― ありがとう。[フランツに供された紅茶に口を付ける。 丁度良い温度、濃さに満足気に瞳細めた。 酒は気付けに、茶は心の安定に。どちらも欠かせぬものだ。] ああ――、 イマドキだと何と言うんだったか、そう、 所謂「しょうぶふく」というヤツさね。 村の一大事に、ババアなりに気合入ってんのさ。 [服について話が及べば、冗句めかして応じた。>>190 成長してからも頻繁に顔を合わせ、親しく言葉交わす機会の多い この村長の息子に対しては、他の者よりも少々気安い自覚がある。]